爆心地復元映像制作委員会は11月9日、アキバ3Dシアター(秋葉原UDX4階)で「爆心地復元映像上映とシンポジューム」を開催する。
シンポジウムは原爆投下の実態と被爆体験の継承を目的に開催するもので、内容はナック映像センター(広島県広島市)が手掛けたハイビジョン作品「『爆心地』~ヒロシマの記録~」の上映のほか、志賀信夫さんをコーディネーターに、佐藤忠男さん、早乙女勝元さん、同作品監督で同社社長の田邊雅章さんをパネリストに迎え「失われた文化財の映像復元」をテーマにシンポジウムも開催する。開演時間は13時で、入場無料。
「『爆心地』~ヒロシマの記録~」は原爆ドームが世界遺産に登録されたのを期に、これまで誰も手掛けていない爆心地の映像復元に取り組んだもの。映像は被爆前の爆心地がどのような様子だったのかを被爆生存者の証言などを元に3DCGなどを使用し、8年かけて完成させたという。
同社広報担当者はシンポジウムについて「広島に原爆が投下されてから61年が経ち、原爆実験や非核三原則の見直しなど戦争や原爆を知らない世代が再び過ちを犯そうとしている。あの悲惨な経験を繰り返さないためにも、こうした事実を地道に継承していきたい」と話している。