「東京国際アニメフェア」の事務局を受任する日本動画協会(千代田区外神田1)は12月21日、東京都青少年健全育成条例改正に関する声明文を発表した。
日本動画協会は2002年5月、有限責任中間法人日本動画協会として設立。昨年5月には一般社団法人日本動画協会に名称を変え、アニメーション産業の持続的発展を目指す団体として活動している。会員は計60社(準会員社含む)。
同協会は、同条例改正において、漫画・アニメの販売規制のほか、表現内容も規制対象とされている一方で、対象や要件が曖昧で表現の自由の精神に照らして大きな問題があるほか、「規制表現の対象となったアニメーションの制作を行っている会社は、映像表現者として表現の自由を憲法上保障され、その業界団体である同協会に対して告知やヒアリングがなされることが憲法の定める適正手続きの保障の見地から必要であるにも関わらず、一方的に法案が可決された」とし、これに対して「極めて遺憾」とコメント。
また、コミック10社会をはじめとする多くの団体が同条例改正に抗議と反対の意を表明していることに対して支持・賛同。「東京国際アニメフェア2011」への参加・協力拒否については、順当な開催を望むとしながらも、「不参加と協力拒否により参加者の大幅な出展撤回が避けられないことによって、これまでのクオリティーを保つことが極めて困難。来場者の期待に応えうるものとなるかも微妙な状況」とし、「主催者ということではないので、イベントの実行・中止の判断を下す立場にはないが運営に責任を負う者として、このままの状況で推移すると実質的に実行不能な事態に」「このような事態を大変残念に思っているアニメファンと同様に無念でならない」と声明を出している。