三才ブックス(千代田区神田須田町2)は1月23日、「魅惑の軍用無線機」など過去の出版物3冊を電子ブック化しAppStoreでの販売を開始した。
今回ラインアップするのは、「魅惑の軍用無線機」「受信機&無線機 徹底使用リポート 総集編part1」「同part2」。
「魅惑の軍用無線機」は、月刊誌「ラジオライフ」の別冊として1984(昭和59)年11月に刊行された「魅惑の軍用無線機 第1巻」を当時の印刷物からスキャニングして電子ブック化。アメリカ軍と旧日本軍の第2次世界大戦、朝鮮戦争で使用された軍用無線機を中心に大判の写真を用いて各機種を解説。巻頭のR390Aのレストア記事は分解から洗浄、塗装に至るまで、その手順を紹介している。この時代、軍用無線機を紹介する本は珍しく高い評価を得たという同書。当時の定価は2,000円だったが、ヤフーオクションなどではいまだに1万円以上の価格で落札されている。
「受信機&無線機 徹底使用リポート 総集編part1」「同part2」は、月刊誌「ラジオライフ」2002(平成14)年11月号別冊付録として、37機種分(アイコム、アルインコ、エーオーアール、東野電気、日生技研)を掲載している「受信機&無線機 徹底使用リポート 総集編part1」(164ページ)と、同12月号別冊付録として、29機種分(ケンウッド、スタンダード、ソニー、まるはま、ユピテル工業)を掲載している「同part2」(138ページ)を、当時の印刷物からスキャニングし電子ブック化。ラジオライフ編集部が市販品を1台1台購入し、テスターである大井松田吾郎さんによる辛口評価を掲載しているのが特徴。印刷物では難しかった検索性も、電子書籍アプリの特性を生かし容易に行える。
3冊の電子書籍化について、同社は「媒体ニーズがあっても印刷物として容易に重版することができなかったこれらの資料集だが、電子化による配信でこのハードルを低く抑えられた。専門性が高くマニアに向けた電子ブックの発行は例が少なく、興味のある方にとって待望の発刊と言えるのでは」とコメントしている。
価格は各350円。