富士ソフト秋葉原ビル(千代田区神田練塀町3)内のアキバシアターで10月4日、映画「ATM」危機管理セミナー付き試写会が行われた。
同作は、現金を引き出すためだけに立ち寄ったATMで、さまざまな災難に巻き込まれ、壮絶な脱出劇を強いられる男女3人を主人公にしたシチュエーション・スリラー。安全を守るはずの防犯カメラに、予測不能のトラップが仕組まれ、当たり前の日常の安全神話に警鐘を鳴らす。
試写会には、シークレットゲストとして危機管理コーディーネーターの肩書を持つテレンス・リーさんが登場。
同作を鑑賞した感想について「爽快な不快感!これですね」と前置き、「不愉快というのは褒め言葉だが、この手の映画は愉快であってはいけない。不愉快さ加減によって映画のクオリティーが分かると思うので、その点、この映画のクオリティーは高いし、救いの無さがいい。人間、便利なものに慣れてしまうと、自分でどうにかしないといけない場面で、フリーズしてしまう。そういったところも、上手に表現している。この映画は、シチュエーションが(自身の身に起こりえないことは)無いとは言えないし、日本でも起こる可能性があるかもしれない」と話した。
日常における恐怖や気をつけるべきことについては「私のところで働いているスタッフが、昔銀行に務めていたのだが、ATMのガラスには防犯カメラが仕込まれている。安全のため、並んでいるお客さんが何をしているかを確認するために、撮影しているが、多くの人がカメラに向かって、髪を直したり、メークしたりしているらしい。撮影しているカメラに向かって。これは怖い(笑)元銀行員からの内部情報ですから」と笑いを誘った。
10月20日よりロードショー。