秋葉原の富士ソフト秋葉原ビル10~12階に11月11日、DMM.com(渋谷区)が新施設「DMM.make AKIBA」(千代田区神田練塀町3)をオープンする。
ハードウエア・スタートアップが製品を開発するために必要な機材や環境を備えた同施設。ハードウエアの開発から、環境試験、量産試作、小ロット量産までを行う「DMM.make AKIBA Studio」(624.57平方メートル)、シェアオフィスやイベントスペースを提供する「DMM.make AKIBA Base」(1,134平方メートル)、開発のコンサルティングを行う「DMM.make AKIBA Hub」(354.15平方メートル)で構成する。
同施設では、3DプリンターやCNC、3D CADなど最新の開発機材に加え、熱衝撃や恒温恒湿、荷重破壊、水圧試験などの各種試験機、技術基準適合やHDMIの試験ができる試験機など、量産を目的としたハードウエア開発に必要な機材約150点・総額5億円を導入。同施設の会員になることで自由に使うことができる。
さらに、開発者のためのオフィススペースも提供。登記や所在表記、郵便受取などの法人業務にも対応するほか、イベント・セミナー向けスペースも用意する。
入居企業第1弾はABBALabとCerevo。同施設と共同でハードウエアのスタートアップ支援を展開する。
同社によると、「ハードウエアの開発には、機能確認用の試作開発、量産を前提とした設計や販売に必要な各種認証取得、商品の品質を高める環境試験などの工程が必要不可欠。しかし、それらに必要な計測機器・試験機器は高価で購入が難しく、提携先で機材を借りるなどの対策が一般的だった。結果、スタートアップ最大の武器であるスピード感を大きく損なうことになっていた」とし、「今回のDMM.make AKIBA開設により、ハードウエア・スタートアップをトータルで支援するプラットホームとして日本のものづくりを活性化したい」と意欲を見せる。
利用料金は、「DMM.make AKIBA Studio」=初期費用3万円、月額1万5,000円ほか、「DMM.make AKIBA Base」(自由席)=初期費用4万円、月額2万円ほか。現在、事前登録を募集している。