NTTアド(品川区)が1月19日、「秋葉原訪問者」実態調査の結果を発表した。調査は1都6県に居住する16歳~49歳の個人・男女。調査期間は昨年10月5日~7日。
調査の中で、今まで秋葉原に買い物などの目的で2回以上訪れた経験のある対象者に秋葉原来訪時、誰と一緒に行くことが多いか尋ねたところ性年代により同伴者形態に特徴があり、「1人で訪問する30~40代男性」「恋人と訪問する10~30代女性」「友達と訪問する20代以下男女」「家族と訪問する30~40代女性」の4層に分類できたという。この4層を集計軸として、秋葉原での購買行動や秋葉原に対する意識の違いを検証した。
「秋葉原訪問者」の世帯年収について、全体の24.6%が「400万円以上~600万円未満」と回答しボリュームゾーン。「家族と訪問する30~40代女性層」は、世帯年収が「400万円以上~600万円未満」と回答した人の割合(30.8%)が全体に比べてやや高く、ダブルインカムの世帯が多いことをうかがわせた。
秋葉原への訪問頻度は、全体の8割以上が「3カ月~1年に1度」と回答。一方、「1人で訪問する30~40代男性」は「1カ月に1度」(19.8%)訪れると回答した人の割合が全体に比べて高かった。
秋葉原への訪問目的は、「買い物(趣味に関するもの)」(55.8%)が最も高く、次に「買い物(生活必需品)」(37.5%)と続き、物の購入がメイン。「友達と訪問する20代以下男女」は、さまざまな目的で訪問。「同性同士の食事会や飲み会への参加」(29.2%)、「同じ趣味の友人と会うため」(19.5%)などコト消費を目的に訪問しているのが特徴。
秋葉原への訪問日時は、過半数が「土曜・休日の昼間」と回答。
秋葉原で訪れる店舗・施設は、全体で1割以上の人が「行ったことがある」と回答した店舗・施設を分類すると、「ヨドバAkiba」「アトレ秋葉原」などの複合商業施設、「あきばお~」などのディスカウントショップ、「秋葉原ラジオ会館」などの趣味性の高いショップ、「カラオケパセラ」などの娯楽施設、「肉の万世」などの飲食店に分類される。「1人で訪問する30~40代男性」は趣味性の高いショップやディスカウントショップに足を運ぶ割合が全体に比べて高め。一方、「友達と訪問する20代以下男女」は、趣味性の高いショップから娯楽施設、「モノ」から「コト」まで幅広く消費する傾向にあったという。
秋葉原に対するイメージは、全体的に「個性的」(1位)、「活気がある」(2位)など感性的なイメージと、「男性向け」(3位)、「若者向け」(第4位)、「便利」(10位)など機能的なイメージがあると回答。「友達と訪問する20代以下男女」は、「活気がある」(42.5%)、「多様な」(38.1%)、「刺激的」(31.0%)、「クリエーティブ」(31.0%)などのイメージを回答した割合が全体比べて高め。この層は秋葉原に対して創造的でポジティブなイメージを抱いている結果に。
同社は、同調査の結果を通じて秋葉原訪問者の中でも「友達と訪問する20代以下の女性」が今後、秋葉原エリアで積極的に消費するリピーターとなりうるとし、彼女たちを「ネオ・アキバ系女子」と称し「メインカルチャー化したオタク文化の中で育ち、オタクに対する抵抗感が無く、しかもアグレッシブにモノ・コト消費を楽しむため、今後、ますます秋葉原エリアでの消費行動を活発化する可能性が高いと考えられる」としている。
同調査の詳細は「空気読本vol.18」として公開中。