
株式会社カイジョー(東京都羽村市)は、半導体製造工程におけるウエハなどの精密洗浄やレジスト剥離、エッチング後の残渣除去用に新開発の「QUAVA mini Mega Puck(クオーバミニメガパック)」の発売を開始します。本製品は、カイジョー独自の接液洗浄方式により、超音波を印加した液膜を形成して微細な汚れを除去する新型の超音波洗浄システムです。 高周波領域(3MHz)の超音波により 、最先端半導体の「超・高清浄度洗浄」と回路を傷つけない「ダメージレス」の両立を実現しました。
開発の背景
近年、半導体のさらなる高性能化・微細化が急速に進んでいます。これに伴い、製造工程におけるわずかな微粒子の付着や、レジスト剥離・エッチング後の微小な残渣が回路のショートや歩留まり低下を引き起こす致命的な要因となっており、従来以上に高次元な「高清浄度洗浄」が強く求められています。
しかし、微細化した回路パターンは非常に繊細で、従来の強力な超音波洗浄では回路そのものを破壊(パターン倒れなど)してしまうリスクがありました。
この「微細な汚れを完全に除去する高い洗浄力」と「極微細な回路を傷つけないダメージレス」という相反する課題をクリアするため、カイジョーは長年培った超音波技術を結集し、本製品を開発・発売するに至りました。
製品特長
この超音波洗浄機は、カイジョー独自の接液洗浄方式により、超音波を印加した液膜を形成して微細な汚れを除去する新型の超音波洗浄システムです。

接液方式の振動子構造
高周波領域の超音波洗浄では、エネルギーを安定かつ効率的に伝達するために振動子と被洗浄物の設置距離を近づける必要がありますが、距離が適正でないと超音波エネルギーが減衰してしまう課題がありました。そこで「QUAVA mini Mega
Puck」では、発振器に「警告信号機能(ギャップインジケータ機能)」を搭載。振動子と被洗浄物の最適な設置距離を保ち、安定した超音波を伝播させることが可能となりました。
また、さまざまな薬液に対応できるよう、石英、ステンレス、サファイヤ製の振動板をラインナップ。さらに振動子冷却機構を搭載することで、周波数の安定化と長時間の連続運転を実現し、振動子の長寿命化にも貢献しています。
■ 洗浄方式の比較
半導体製造工程で用いられる主な3つの洗浄方式の特徴は以下の通りです。

各洗浄方式の比較 (左からバッチ方式、シャワー方式、接液方式) ※上図はイメージです。

■ おすすめの業種と効果を発揮する主なワーク(対象物)
本製品は、特に高いクリーン度とダメージレスが要求される以下の業種・用途に最適です。
推奨される業種:
・前工程を中心とする半導体デバイスメーカー
・半導体製造装置メーカー
・電子部品・光学素子メーカー、シリコンウエハ製造メーカー
効果を発揮する主なワーク・工程:
・先端半導体ウエハ(シリコンウエハ、SiC、GaNなど): ナノからミクロンオーダーの幅広いパーティクル除去と、パターン倒れが懸念されるデリケートなウエハの精密洗浄を両立。
・レジスト剥離・エッチング後工程: 超音波による剥離やエッチングの促進と、微小な有機・無機残渣の完全除去。
・フォトマスク・MEMS・各種光学基板: 傷が許されない超精密フラットワークの異物除去。
■ 製品仕様




