プレスリリース

AI時代、「上司のためのアート思考」を公開 ― 部下に「もっと考えて」と伝える前に

リリース発行企業:リクエスト株式会社

情報提供:

980社・33.8万人の働く人のデータを基盤に、組織行動科学(R)の研究・教育開発を行うリクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑 智康)は、人に仕事を依頼し、任せ、支援する立場に向けた実務資料「上司のためのアート思考」を公開します。

管理職をはじめ、プロジェクトリーダーや育成担当者などが、自分の実際の仕事を振り返る際に使うことを想定しています。本編8ページと参考文献3ページの全11ページを、本リリース内に掲載します。

先に公開した「はじめてのアート思考」では、深い関心や明確な問いを準備する前に、手元の一仕事から始める入口を示しました。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000233.000068315.html
今回の資料は、その入口を、「人に仕事を任せている上司自身の仕事」へ置いた実践編です。

本リリースでは、本編8ページ+学術補論3ページの全11ページを公開し、同内容をまとめたPDFも無料でダウンロードいただけます。

本資料の特徴は、「AIに頼り、自分で考えていない」という部下への評価を出発点に、上司自身が置いている仕事の見方も、確かめる対象にしたことです。

芸術制作に見られる、未完成な形と応答の往復から考えが変わる働きを、日常の依頼・確認・任せ方へ接続。上司自身の見方・問い・目指す状態を見直し、責任ある仕事の変更へつなぐ実践編として構成しました。



「もう一歩考えてほしい」と感じた、一仕事を思い浮かべる

依頼したときに、言葉にしなくても伝わると思っていたことは、何でしょうか。提出されたものを見て、「そこも考えてほしかった」と感じたのは、どの部分でしょうか。

この資料を読むために、まず部下の不足を特定する必要はありません。最近の具体的な一仕事を思い浮かべ、そのときの依頼と、実際に返ってきたものを並べてみる。その場面を手がかりに、読み進めてください。



工夫の有無より手前にある、「ここまでで十分」という区切り

今回扱うのは、「実は部下も、案を比較したり工夫したりしていた」という説明だけではありません。指示された範囲をそのとおりに進めた場合でも、本人にとっては、必要な検討を終えた仕事になっているかもしれません。

一方、上司がより広い範囲を想定していたとしても、その想定が常に適切とは限りません。本人だけが知っている事情や、実行上の制約も含めて確かめます。

どちらの認識へ合わせるかを先に決めず、その仕事の目的・役割・責任に照らして、必要な確認を共有する。 そのために、見た行動、本人から聞いた説明、自分の期待を分けて扱います。これは、既公表資料で示した、事実と解釈などを混同しない考え方に基づきます。



上司の正解へ導くのではなく、上司にもまだわからないことを探る

必要な知識を伝えれば対応できる場面では、まず説明や教育を行います。担当範囲が不明確なら、役割を整理します。すべてをアート思考に置き換えるわけではありません。

今回アート思考を用いるのは、上司自身も、現在の説明だけでは状況を十分に捉えられていない場面です。「本人の意欲が足りない」という説明を、「自分の指示が悪かった」という別の説明へ、確かめずに置き換えるものでもありません。

今の見方をいったん外へ出し、何がまだわからないかを探る。そこで新しい見方が生まれたら、次に何を確かめるかも見直します。既存の目的や基準で扱える仕事と、それら自体を見直す必要がある仕事を分けることが、適用の前提です。



きれいにまとめるより、確かめたくなる箇所を残す

途中の図や文章は、自分の説明が正しいことを示すためではなく、自分でも気づいていなかったことを見つけるために使います。

わからない箇所を推測で埋めず、本人から「実際は違います」「ここはまだ決まっていません」と言ってもらえる余地を残します。上司の図を、本人に同意してもらうための資料にしないことが重要です。

返ってきた内容を聞いて終わらせず、最初の形と見比べながら描き直してみる。何を維持し、何を見直したかを残すことで、次の仕事に持ち込む検討事項を具体化します。既公表の入門資料でも、最初の形と応答、描き直した形を残す方法を示しています。



予想と違う応答も、次の確認の手がかりにする

関わり方を変えても、期待した反応がすぐに返るとは限りません。そのとき、「この方法は成功したか、失敗したか」だけで終えず、何が予想と違い、どこをさらに確かめたいかを残します。

自分の関わりと相手の応答を見比べる中で、これまで把握していなかった仕事の条件へ、関心が向く可能性もあります。今回の実践では、そうした発見を、次の問いにつなぐことを重視します。

ただし、反応が変わったことだけで、原因や方法の正しさが証明されたとは考えません。また、自分の理解が変わったことと、実際の仕事に改善が生じたことは、分けて確認します。



特別な課題を増やすのではなく、今ある仕事の接点で使う

本資料のために、大きな改革案や新しい研修課題を用意する必要はありません。

依頼文を送る前、提出された資料を一緒に確認するとき、一仕事が終わった後。そうした、すでにある仕事の接点で使うことを想定しています。

自分の経験を否定する必要も、「すべて自分の責任だった」と結論づける必要もありません。これまでの経験を使いながら、それだけでは捉え切れていなかったことを確かめる。次の一仕事で何を試すかを考えるために、最後の問いをお使いください。



「これが、なぜアート思考なのか」と感じた方へ

ここまでの実践を、普段の対話や振り返りと重ねて読まれた方もいるかもしれません。では、なぜ、この資料では「アート思考」として扱っているのでしょうか。

次の図では、その疑問に答えるために、芸術制作と上司の仕事を並べています。「何をつくったか」だけでなく、「つくり、確かめる途中で、自分の考えに何が起きたか」に目を向けてご覧ください。

自分が期待する答えへ進めようとしていた場面と、自分自身も予想していなかったことに気づいた場面。最近の仕事を思い浮かべながら、その違いを確かめてみてください。



実践の背景を、研究から確かめる

この実践を仕事の中で試すとき、どのような研究を手がかりにできるのでしょうか。

続く3枚では、本資料の背景となる外部研究と、当社の既公表資料を紹介します。個々の研究が示したことと、本資料が上司の仕事へ応用した部分を分けて読むための参考資料です。

すべての文献を読んでから始める必要はありません。取り組む中で「なぜ、こうするのか」を確かめたくなったときに、戻れる根拠としてお使いください。



AIの研究も、一つの結論にまとめずに読む

掲載したAI関連の2研究は、一方が知識労働者の仕事での経験に関する自己報告の調査、もう一方が特定のプログラミング課題を用いた実験です。対象と方法が異なります。

本資料では、これらを「AIを使う人は考えない」という一括した説明には使いません。AIを利用した仕事について、何を検討したか、何を理解し、身に付けたかを、それぞれ確かめるための背景として参照しています。

相手理解や関心、組織に関する研究も合わせて示し、本人の内面だけでなく、どのような情報や応答に接する仕事なのかを考える材料にしています。



これまでの研究を、上司の日常業務へ接続する

今回の資料では、既公表の5資料を、「人に仕事を任せる立場が、自分のどの仕事から始めるか」という入口から再構成しました。

入門資料として試した後に、定義を詳しく確認したい、職場での記録や判断へのつなぎ方を検討したい、研究が支える範囲を確かめたい。そうした目的に応じて、関連資料を参照できる構成にしています。



1.定義編:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000229.000068315.html
2.実践・検証編:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000230.000068315.html
3.国内外の現在地:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000231.000068315.html
4.何を変えるのか:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000232.000068315.html
5.はじめてのアート思考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000233.000068315.html

本資料の研究上の位置づけ

本資料は、学術研究と当社の既公表資料を照合し、上司の日常業務で実践・記録・検証するための形へ整理したものです。個別の研究が示した知見と、当社が構成した実践の組み合わせは、区別して扱います。

今回の8ページの実践全体について、新たな比較実験で効果を実証したという位置づけではありません。一つの仕事で何を新しく確かめ、どの判断が変わり、その後に何が残ったかを記録し、実践を検証・更新していく方針です。これは、既公表の「実装・検証編」で示した研究設計に基づきます。

全11ページのPDFを無料公開

今回公開した「上司のためのアート思考」全11ページを、PDF形式で無料公開します。
本リリースに掲載している画像を、1冊の資料としてまとめてご覧いただけます。
- 資料名:上司のための「アート思考」
- 構成:本編8ページ+学術補論3ページ、全11ページ
- 形式:PDF 費用:無料

本編は、管理職やプロジェクトリーダー、育成担当者などが、一人で読みながら最近の一仕事を振り返る入口としてご利用いただけます。

また、上司と部下、同僚同士で、
「自分は何を仕事として見ていたのか」
「どこまで考えれば十分だと捉えていたのか」
「何を確かめる必要があったのか」
を話し合う際の材料としてもお使いいただけます。

学術補論では、本資料の背景にある仕事の理解、自己評価、形にすることによる発見、相手理解、関心、組織の注意、AI利用と学習に関する研究を整理しています。

社内での導入を検討する際や、「なぜ、この実践を行うのか」という背景を確認したい際にご参照ください。
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組織行動科学(R)について

組織行動科学(R)は、組織で働く人の思考と行動が「なぜ起こり、なぜ続くのか」を、事業環境、歴史、経験から明らかにし、より善く再現するための研究・実践体系です。
リクエスト株式会社は、980社・33.8万人の働く人のデータを基盤に、企業で働く成人の研究と教育開発を行っています。






リクエスト株式会社について

リクエスト株式会社は、組織行動科学(R)を基盤に、企業で働く人の行動、判断、経験形成、組織学習に関する研究と実践支援を行っています。

代表取締役の甲畑智康は、2003年に東京藝術大学美術学部を卒業後、企業の人材育成・組織開発に20年以上携わってきました。芸術における創造の過程と、企業における判断形成の双方を背景に、AI時代の「判断デザイン」「判断経験設計」「判断構造設計Pro」の体系化を進めています。



会社名:リクエスト株式会社
代表者:代表取締役 甲畑 智康
所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目4番8号 京王フレンテ新宿3丁目4F
公式サイトhttps://requestgroup.jp
会社概要https://requestgroup.jp/corporateprofile
お問い合わせhttps://requestgroup.jp/request


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