プレスリリース

学校視力検査で0.3未満だった子どもの10人に1人が視力矯正をしていない「見えにくさの見過ごし」

リリース発行企業:株式会社インターメスティック

情報提供:

メガネブランド「Zoff(ゾフ)」を運営する株式会社インターメスティック(本社:東京都港区)は、全国の小学1年生〜中学3年生の子どもを持つ保護者600人を対象に、「子どもの視力矯正に関する実態調査」を実施しました。

当社が2026年4月に実施した「子どもの視力矯正・メガネ利用に関する実態調査」では、学校視力検査でD判定(視力0.3未満)に該当しながら、視力矯正を行っていない子どもが11.8%いることが分かりました。また、一般的に視力矯正が推奨されるC判定(視力0.3以上0.7未満)の子どもも加えて、C・D判定の子どもで見ると、46.1%が未矯正であると明らかになりました。つまり、視力矯正が推奨される子どもの約2人に1人が視力矯正をしておらず、さらには、視界がほとんどぼやけている子どもの10人に1人は、見えにくい状態でもその後の必要な対応につながっていない「見えにくさの見過ごし」に直面しています。
子どもの視力矯正・メガネ利用に関する実態調査:https://www.zoff.com/zoff-focus/20260422-7596/

当社ではこのような現状も踏まえて、2026年7月、目の健康と未来を支える取り組みとして「めのため、未来のためプロジェクト」を発足しました。子どもの目に関しては、「見えにくさによって、子どもたちの学びや挑戦の機会が失われない環境」を目指し、教育現場やスポーツ団体などと連携しながら、すべての子どもが安心して適切な視力矯正を行えるための取り組みを進めています。その中で、「見えにくさの見過ごし」を減らし、子どもたちの学びや挑戦、そして未来の可能性を守るためには、まず「なぜ適切な視力矯正までたどり着かないのか」を明らかにする必要があると考え、今回の調査を行いました。その結果、子どもの「視力・見え方」は89.0%の保護者が重要だと考えている一方、約3人に1人の保護者が実際の対応を後回しにしていることが判明。さらに、視力低下を指摘された約4人に1人が1か月以内に眼科を受診していない一方、眼科で視力矯正が必要と判断された後は97.1%が1か月以内に視力矯正を開始しており、適切な視力矯正につながるうえで、学校健診後から眼科受診までの「受診前の壁」が存在する実態が浮き彫りになりました。
<調査サマリー>
- 子どもの「視力・見え方」を成長・将来にとって重要だと考える保護者は89.0%。一方で約3人に1人の保護者が視力や見え方への対応を実際に後回しにした経験あり。
- 後回しにした経験のある保護者に具体的な内容を聞くと、50.5%が「子どもへの見え方の確認」、43.5%が「眼科受診」、33.2%が「学校健診結果の確認」、26.1%が「メガネの作成」と回答。確認・受診といった視力矯正より前の段階から対応が後回しになっている実態が判明。
- 学校健診等で視力低下を指摘された子どものうち、約4人に1人が1か月以内に眼科を受診していない結果に。一方、眼科で視力矯正が必要と判断された後は97.1%が1か月以内に視力矯正を開始。子どもの視力矯正の対応について見過ごされやすいのは、視力低下が指摘されたが眼科にかからないケースであり、「受診前の壁」があることが明らかに。
- 未受診者に理由を聞くと、40.7%が「子ども本人が困っていない」と回答。一方、時間が経ってから受診した人では、46.9%が「子ども本人が『見えづらい』『見えにくい』と言うようになった」と回答しており、子ども本人の自覚や訴えが保護者の受診判断に関わっていると判明。
- 46.2%の保護者が「小学生のうちにメガネをかけると、近視が進むと思う」と回答。「あまりそう思わない/そう思わない」は12.8%にとどまり、子どものメガネ着用に対する認識に課題があることが判明。
- 約4割の家庭で、子どもの「見え方」について「あまり話さない/全く話さない」と回答。日常的に親子で見え方を確認する機会にも課題があることが明らかに。

■調査概要
- 調査名:子どもの視力矯正に関する実態調査
- 調査手法:アンケート調査
- 対象者:全国の小学1年生〜中学3年生の子どもを持つ保護者600名
- 調査期間:2026年9月14日(月)〜9月15日(火)


■子どもの「視力・見え方」に対する認識と行動
・「視力・見え方」は89.0%が「重要」と回答。食事・睡眠に次ぐ高い水準に。
子どもの成長・将来にとって各項目がどの程度重要だと思うか保護者に尋ねたところ、「食事・栄養」は94.3%、「睡眠」は93.3%が「重要/やや重要」と回答しました。「視力・見え方」についても89.0%が「重要/やや重要」と回答しており、子どもの成長・将来を考えるうえで、多くの保護者が視力や見え方を重要な要素として捉えていることが分かりました。




・一方、約3人に1人が、子どもの視力・見え方への対応を後回しにした経験あり。
子どもの視力や見え方について、実際に対応を後回しにしたことがあるか尋ねたところ、「何度もある」10.3%、「1〜2回程度ある」20.3%で、合計30.7%となりました。「視力・見え方」を重要だと考える保護者が89.0%に上る一方で、約3人に1人が実際の対応を後回しにした経験があり、重要性への認識と実際の行動との間にギャップがあることが分かりました。




・保護者が後回しにした対応の1位は「子どもへの見え方の確認」50.5%。2位は「眼科受診」43.5%。
子どもの視力や見え方への対応を後回しにした経験がある保護者に具体的な内容を聞くと、1位は「子どもへの見え方の確認」50.5%、2位は「眼科受診」43.5%、3位は「学校健診結果の確認」33.2%、4位は「メガネの作成」26.1%となりました。視力矯正そのものだけではなく、子どもの見え方を確認する、学校健診の結果を見る、眼科を受診するといった、視力矯正につながる前段階から対応が後回しになっていることが明らかになりました。



■適切な視力矯正を阻む「受診前の壁」
・視力低下を指摘された約4人に1人が、1か月以内に眼科を受診せず。「受診前の壁」が明らかに。
過去1年間に学校健診等で視力低下を指摘された子どもがいる家庭について、その後眼科を受診したか尋ねたところ、「すぐに受診した」が49.4%、「1か月以内に受診した」が25.1%となりました。一方、「3か月以内に受診した」が11.3%、「3か月以上経ってから受診した」が2.6%、「まだ受診していない」が11.7%となり、約4人に1人となる25.5%が視力低下を指摘されてから1か月以内に眼科を受診していないことが明らかになりました。
学校健診等で視力低下が把握されても、その後の眼科受診までつながらないケースがみられることから、適切な視力矯正につながるまでの過程には、健診後から眼科受診までの「受診前の壁」が存在することがうかがえます。




・眼科で視力矯正が必要と判断された後は98.6%が視力矯正を開始。対応が止まりやすいのは「受診前」。そのうち97.1%が1か月以内に開始。
一方、眼科を受診し「視力矯正が必要」と判断された子どもがいる家庭に、その後、メガネ等による視力矯正を開始したか尋ねたところ、97.1%が1か月以内に視力矯正を開始していました。また、調査時点で「まだ開始していない」は1.4%にとどまっており、今回の結果では、視力低下を指摘されてから適切な視力矯正につながるプロセスの中で、視力矯正が必要だと判断された後よりも、その前の「眼科を受診するまで」の段階に、より大きな行動上の課題があることがうかがえます。当社は、この学校健診後から眼科受診につながるまでの課題を、今回の調査で見えてきた「受診前の壁」として捉えています。



■「受診前の壁」の背景にある「子どもの困り感」
・眼科未受診の理由1位は「子ども本人が困っていない」40.7%。
学校健診等で視力低下を指摘されたものの、調査時点でまだ眼科を受診していない子どもがいる家庭に、その理由を尋ねました。最も多かったのは、「子ども本人が困っていない」40.7%。次いで、「日常生活に大きな支障がないと思った」、「もう少し様子を見てもよいと思った」が各22.2%となりました。学校健診等で視力低下を指摘されても、「本人が困っていない」、「日常生活に支障がなさそう」と感じることが、眼科受診を急がない判断につながっている可能性がうかがえます。




・時間が経ってから眼科を受診したきっかけ1位は、「子ども本人が『見えづらい』、『見えにくい』と言うようになった」46.9%。
一方、視力低下を指摘されてから時間が経った後に眼科を受診した子どもがいる家庭では、受診のきっかけとして、「子ども本人が『見えづらい』、『見えにくい』と言うようになった」が46.9%で最多でした。「子ども本人が困っていない」ことが受診しない理由となる一方、「子ども本人が困り始める」ことが受診のきっかけとなっており、子ども自身の自覚や訴えが保護者の受診判断に関わっている可能性がうかがえます。



■子どもの視力ケアに対する保護者の正しい理解
・子どもの視力や視力矯正に関する正しい理解率は67.0%
子どもの視力や視力矯正に関する7項目について、正しいと考えられる回答方向をもとに平均すると、理解率は67.0%となりました。「視力低下は学習・運動・日常生活に影響する」80.8%、「学校健診で視力低下を指摘された場合、本人が困っていなくても確認が必要」77.7%など、多くの項目では7〜8割が正しく理解していました。

・「小学生からメガネをかけても近視が進まない」と正しく理解している保護者が12.8%にとどまることが判明。「小学生のうちにメガネをかけると近視が進むと思う」に対して、正しく「そう思わない」と回答したのは12.8%にとどまりました。反対の約9割の保護者はこの項目に関して正しく理解しておらず、子どものメガネ着用に対して正しい知識がなかなか浸透していない可能性が明らかになりました。



■家庭での「見え方確認」の実態
・約4割の家庭で、子どもの「見え方」について「あまり話していない・全く話していない」。
保護者に、子どもと「見え方」について話すことがあるか尋ねたところ、「よく話す」14.0%、「ときどき話す」47.8%となりました。一方、「あまり話さない」28.5%、「全く話さない」9.7%となり、約4割の家庭では、子どもの見え方について日常的に話す機会が少ないことが分かりました。今回の調査では、眼科を受診していない理由として「子ども本人が困っていない」が最も多かったことからも、子ども本人から「見えづらい」という訴えが出るのを待つだけでなく、日頃から家庭で子どもの見え方を確認する機会を持つことが、視力の変化に気づく一つのきっかけになると考えられます。



■藤田医科大学・山陽小野田市立山口東京理科大学 教授 山本直樹先生コメント
今回の調査からは、保護者の多くが子どもの視力・見え方を重要だと認識している一方で、3割超の保護者が日常生活の中で子どもの見え方の確認や眼科受診といった行動を後回しにしている実態が見えてきました。
特に注目したいのは、学校健診等で視力低下を指摘された後も、「子ども本人が困っていない」ことが眼科を受診しない理由になっている点です。子どもは、自分が見えにくいことに気づいていない場合や、見えづらさをうまく言葉で表現できない場合があると考えられます。そのため、本人からの訴えだけを受診の判断材料にするのではなく、学校健診の結果を確認し、必要に応じて眼科で子どもの見え方を確認することが重要です。
また、「小学生のうちにメガネをかけると近視が進む」と誤解している保護者が多くいたことからも、子どもの視力や視力矯正について正しい情報を届ける必要性がうかがえます。
家庭では、「黒板は見えている?」「遠くのものは見えづらくない?」など、普段から子どもと見え方について話す機会を持つことも大切です。
学校健診、家庭での確認、眼科受診をそれぞれ切り離すのではなく、必要な子どもが適切な視力矯正につながる環境を、家庭・学校・社会全体でつくっていくことが求められます。


■総括
学校視力検査でD判定(視力0.3未満)となりながら、視力矯正につながっていない「見えにくさの見過ごし」にあたる子どもが一定数いる課題について、今回の調査でその背景を探ると、子どもの「視力・見え方」を重要だと考える保護者は89.0%に上る一方、約3人に1人が実際の対応を後回しにした経験があり、「大切だと分かっていること」と「実際に行動すること」の間にギャップがみられました。
また、学校健診等で視力低下を指摘された後も、約4人に1人が1か月以内に眼科を受診していない一方、いったん眼科で視力矯正が必要と判断された後は97.1%が1か月以内に視力矯正を開始しています。こうした結果から、必要な視力矯正につながるうえでの一つの大きな課題は、メガネを作る段階ではなく、学校健診等で視力低下を指摘されてから眼科を受診するまでの「受診前の壁」にあることがうかがえます。
さらに、眼科未受診の理由として「子ども本人が困っていない」が最も多く、約4割の家庭では子どもの見え方について「あまり話していない・全く話していない」ことも分かりました。今回の結果から、適切な視力矯正につなげるためには、子ども本人からの訴えを待つだけでなく、学校健診の結果をきっかけに家庭で日常的に見え方を確認し、必要に応じて眼科受診につなげることが重要であることが示唆されました。
■今回判明した各指標の現状
・子どもの視力や視力矯正に関する正しい「理解率」:67.0%
・視力低下の指摘を受けてから眼科受診を行うまでの「行動率」:88.3%
・視力低下の指摘を受けたにも関わらず眼科受診をしなかった「見過ごし率」:11.7%




当社では、「見えにくさの見過ごし」を減らすためには、子ども本人が「見えづらい」と訴えるのを待つだけではなく、学校健診の結果を確認し、家庭でも日常的に子どもの見え方について会話し、必要に応じて眼科受診・適切な視力矯正につなげていくことが重要だと考えています。今後も、子どもが「見えにくいまま」学校生活を送る状態を減らし、子どもが適切な視力矯正につながる環境づくりに取り組んでまいります。

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