凸版印刷(千代田区神田和泉町1)は11月から、仙台市内の仮設住宅で臨床美術のワークショップ「アートサロン」を実施している。
同社社員の思いから企画された東日本大震災被災地域の仙台市内仮設住宅を巡回する移動図書館「ブックワゴン」を展開している同社。
今回、同社グループの芸術造形研究所(千代田区)と共同で「ブックワゴン」の取り組みの一つとして「アートサロン」を実施。独自のアートプログラムに沿って創作活動を行うことで脳を活性化し、人の感性や潜在能力を引き出す臨床美術に注目し、東北福祉大学社会貢献センター協力の下、所属する臨床美術士がブックワゴンの巡回先に赴き、ワークショップを開催。絵を描くことで、感性に働きかけ心安らぐ時間や自分自身を見つめ直すきっかけづくりをサポートし、仮設住宅在住者の「心のケア」の一助となることを目的とする。
ブックワゴンでは、積載している図書を「旅」や「日本」など特定テーマで集めて配架する「特集コーナー」を設けていることから、この「特集コーナー」のテーマに沿った題材を「アートサロン」で提供。さらに、開催場所はブックワゴンが巡回している一部の仮設住宅の集会所を使い、定期的に開くことで、参加者同士がコミュニケーションを図るきっかけづくりに貢献したいという。
ワークショップの定員は10人で参加無料。所要時間は約60分~90分。実施日の2週間前からブックワゴンで受け付ける(定員に満たない場合は当日申し込みも可能)。
実施は来年3月までを予定する。