■「ガンダムプロジェクト、行きまーす!」-開会式に富野監督、古谷さん、GACKTさん
公開前から国内外のメディアやガンダムファンから注目を集めた同実物大ガンダム。正式公開前日となる7月10日には、同所でオープニングセレモニーが開催されガンダムの生みの親・富野由悠季監督とアムロ・レイ声優の古谷徹さん、ガンダムファンとして知られる歌手のGACKTさんらが登場。古谷さんの「GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト、いきまあああああああああす!」という開会宣言の後、同プロジェクトの幕が明けた。
●富野監督-「おもちゃカラーの威力を知った」
セレモニーの中で富野監督は「大地の潤いの色は、『緑』だと思っています。そして、この場所に『おもちゃカラー(=赤・青・黄)』の実物大ガンダムが立ったことで、思い知らされたことがあります。実を言うとおもちゃカラーのプラモデルのような実物大ガンダムを大地の上に作ることは多少懸念がありました。しかし、かたちが見えてくるにしたがって、おもちゃカラーの威力を思い知らされました。赤・青・黄のおもちゃカラーは、子どもたちが一番初めに慣れ親しむ色、つまり原理的な色。だから、おもちゃカラーが1/1でここに立っても似合っているのだと思い知らされたんです。そういう意味で、子どもたちを惹きつけることができるこのカラーリングはとてもピースフルでハッピーな色だということがわかりました」と述べた。また、「『大地に緑がなければ我々は死んでいく』という物語を作っていく際、おもちゃカラーはその思いを込められる色であることを知りました。オリンピックの五輪のマークにもおもちゃカラーが入っています。我々は本来、そういうものに寄り添って、今日まで生きてきたのだと思います。恐らく、ガンダムを愛してくださる皆さんは、そういうことに魅かれてガンダムを愛してくれたんじゃないかといます。これから先1000年も1万年も10万年も我々は生き続けなければいけない。そして、おもちゃカラーに示される、緑にしめされるこの地球を永遠に使わなければならない。そのようなメッセージを発信する場として、今日、この場をもらえたことを本当に幸せに思っています。このイベントはこれから10万年続きます!」と力強いコメントも。
●古谷さん-「アムロもえらかったなぁ…」
一方、古谷さんは同実物大ガンダムを見て、「まず、ふくらはぎのボリューム感に驚きました(笑)。すごくモチモチしていてセクシーなガンダムだなあと。実物大のガンダムを実際に見てみて、アムロはこれを操縦したのかと思うと『アムロもえらかったなあ』と…、あ、(彼は)ニュータイプでしたね(笑)。僕はオールドタイプなので…」と周囲を笑わせたほか、「ガンプラを作りたくもなりましたね。同じようなポーズで立たせて、まわりに潮風公園のジオラマを作って自分の部屋におきたいな」とも。合わせて、同プロジェクトについて「『古谷さんにとってガンダムとはどんな作品ですか?』とよく聞かれますが僕は、『生きた証です』と答えています。ガンダムはアニメ史上に残って未来永劫語り継がれていく素晴らしい名作だと思っています。ですから、その主人公のアムロ・レイを演じた僕も、未来の人たちがガンダムでアムロを見たときに、僕のことを思い出してくれるだろう…と。そういった意味で、僕の『生きた証』なんです。ですから、このプロジェクトを通して未来の人たちに我々日本人が誇る東京を緑あふれる都市として残してあげたいと思います」と思いを語った。
●GACKTさん-「平和の象徴としてのガンダム」
そして GACKTさんはクールかつゆっくりとした口調で「ガンダムファンだけでなく、多くの方々にガンダムが戦争の兵器としてではなく、平和の象徴として未来に語り継がれればいいなと心から望んでいます」とコメント。そして、「環境破壊、環境汚染、この地球上でさまざまな問題が起きる中で、一人の男として率直にいつも思っていることがあります。『未来の子どもたちに一体、何を残せるんだろう?』と。このプロジェクトが未来の子どもたちに緑を届けるきっかけとして、世界に発信していければと思います」とメッセージを伝えた。
© 創通・サンライズ