■LTEサービスとは?
LTEとは「Long Term Evolution」の略で、3Gを高速化した次世代の携帯通信規格。いち早くサービスを開始したドコモのXiに続き、AKB48・板野友美さんのCM「めっちゃいいモバイル」でおなじみのイー・モバイルもLTEサービスを展開(年内中にau、ソフトバンクモバイルも対応予定)。LTEに対応したモバイル回線・端末を利用すれば、3Gより高速にインターネットにアクセスできるのが特徴。とくに動画の再生や重いデータをダウンロードする時などに威力を発揮する。「DropBox」や「Evernote」などのクラウドサービスも通信の遅延が減少するため3Gより快適に利用できる。
■今回試した「hi-ho LTE typeD」って?
今回お借りした「hi-ho LTE typeD」はドコモのXi、FOMA網を利用したLTEのSIMレンタルサービス。Xiの対応エリア外であったとしても、FOMA網で接続できる。つまり、ドコモの携帯電話で通話可能な場所は、「hi-ho LTE typeD」も利用できるということだ(現在、東京23区はほぼ全域が対応エリア。Xi対応エリアは順次拡大中)。里帰りの際、SIMフリーのデータ通信用のタブレットで「hi-ho LTE typeD」を使い、通話が必要な場合は既存の携帯電話を使う…などのような利用シーンもOKだ。
■iPhoneでLTEモバイルルータに接続
では、接続してみよう。今回は同社で販売中のLTE対応モバイルルータ「LTE Mobile Router NI-760S」もお借りした。同ルーターのスペックはスマートフォンやノートパソコン、タブレットなどの無線LAN対応機器が最大10台まで接続可。重さは約108gで、連続通信時間はLTE=約5時間、3G=約6.5時間。今回のテストでは、iPhoneを使って秋葉原でLTEの実力を試す。
ルータの液晶画面表示されている番号と同じ「NI-760S_XXXX」を選択。パスワードを求められるので、これまたルータの液晶画面表示されている「Wi-Fi Passphrase」の8桁の番号を入力するとモバイルルータが認識される。電池パックの裏側に番号が表記されているタイプが多いため、液晶で確認できるのは便利。
以上で無線LANの設定は終了。これでLTEを使う準備は整ったことになる。このように、モバイルルータを利用すれば、簡単に設定が可能だ。
■LTEの実力は? いざ、秋葉原の街中へ
設定を終えたところで、早速iPhoneと「LTE Mobile Router NI-760S」を携えて秋葉原でスピードテストを実施した。使ったのは以下のアプリとウェブサービス。
iPhoneアプリ=Xtreme Labs Inc. 「Speedtest 」
ウェブサービス=BNRスピードテスト(画像読み込み版)
http://www.musen-lan.com/speed/speed-img.html
上記テストの結果、全箇所でLTEで接続ができることがわかった。なお、左は3G回線でアクセスした際のテスト結果(秋葉原駅西側交通広場)になるが、LTEより明らかに低い数字に。ウェブブラウジングのスピードも体感で違いが感じられるほどだ。
雑感としてはズボンのポケットに入れて丸一日使ってみたが、発熱もそれほど感じなかった。軽くて小さいこともあり、入れっぱなしにしていても気にならない。電池は出勤して帰宅するまでぎりぎりもった。フルにLTEを使うユーザーは予備電源が必要になりそうだ。
いずれにせよ、ドコモのXi/FOMAエリアを利用しているため秋葉原はLTEのパワーを存分に体感できる好環境であるといえよう。ちなみに接続エリアは同じでも、バックボーンがどこかによって速度にちがいがでることもある。他の会社と比較した場合の具体的な速度はベストエフォート型サービスのため伏せるが、「hi-ho LTE typeD」シリーズのネットワークはIIJだという。LTEの利用を検討しているユーザーは同社サービスも選択肢に入れてみてもよいかもしれない。