DeNAトラベル(新宿区)が8月31日、「聖地巡礼」インターネット調査結果を発表した。
アニメや漫画などの舞台やゆかりのある場所(=聖地)を訪れる「聖地巡礼」。各地の町おこしにも一役買う。十六総合研究所「岐阜県ゆかりのアニメ映画 3 作品の聖地巡礼による経済波及効果」によると、都道府県によっては総合経済効果が約250億円に上るといわれているのを受け、同社は「聖地巡礼」に関する調査を実施した。
調査は10代~70代の男女1020人。調査期間は8月17日・18日で、インターネット調査。
同社によると、聖地巡礼経験の有無について「はい」と答えたのは30代が最多(65.2%)。次いで10~20代(64.4%)が僅差で2位に。一方、「はい」と答えたのが一番少ないのは60代(36.8%)。若い層ほど聖地巡礼経験が多いことが分かった。
巡礼回数については、1位「1回」(27.0%)、2位「2回」(23.5%)、3位「10回以上」(15.4%)。聖地巡礼経験のある回答者のうち、約6人に1人は10回以上聖地を訪れている。
「聖地巡礼をするために海外まで行ったことがあるか?」の問いに「はい」と答えたのは62.2%。男女別では、女性が72.1%で、男性の51.8%と比較すると女性の方がより海外の聖地へ訪れる傾向に。年代別では、年代が上になるにつれて多くなり、若年層ほど国内が多い結果となった。
今までで一番多かった聖地巡礼パターンは1位「3泊以上旅行」(32.7%)。60%以上の人が海外まで聖地巡礼を行っていることからも、3人に1人は聖地巡礼にある程度の日程を設けている。一方、2位は「通りすがりに立ち寄る」。1位とは逆の「身近な聖地に訪れたことがある」と回答していたという。
これまで訪れた聖地と作品名については、アニメ「ガールズ&パンツァー」の舞台の大洗(茨城県)が1位。2位に「ラブライブ!」の舞台の秋葉原と沼津(静岡県)がランクイン(「ローマの休日」のローマと同率2位)。
訪れてみたい聖地が出ている作品と地名では、アニメ・漫画編、ドラマ編、映画編別に集計。古くから愛される作品(映画編3位「ローマの休日」、アニメ編3位「赤毛のアン」)と2010年以降の作品(アニメ編1位「ユーリ!!! on ICE」、映画編1位「君の名は。」)が混在する結果となった。
中でも、アニメ・漫画編では、「ユーリ!!! on ICE」が人気を集め、バルセロナ(スペイン)やサンクトペテルブルク(ロシア)、唐津(佐賀県)など「主人公の故郷である唐津や国際色豊かな登場人物の故郷が複数出てくることが上位に入ったきっかけのよう」と推測している。