プレスリリース

雨天のTokyo E-Prix第8戦バンドーン、巧みなタイミングで制覇

リリース発行企業:FORMULA E OPERATIONS LIMITED

情報提供:






- マセラティMSGレーシングが、ストフェル・バンドーンの優勝により、Tokyo E-Prixで2年連続の勝利を飾りました。バンドーンにとっては、2022年モナコ以来の優勝となります。
- オリバー・ローランドとテイラー・バーナードが表彰台に登り、ローランドはFIA世界選手権ドライバーズランキング2位とのポイント差をさらに拡げました。
- 日産フォーミュラEチームは、FIAチームおよびマニュファクチャラーズ世界選手権の両部門で首位に立ち、シーズンの折り返し地点を迎えています。
- ABB FIAフォーミュラE世界選手権は、ダブルヘッダーとなるTokyo E-Prix第9戦へと続きます。


2025年5月17日(土) に実施されたTokyo E-Prix第8戦でマセラティMSGレーシングのストフェル・バンドーンが、絶妙なタイミングでPIT BOOSTを実行し、波乱含みとなった雨のレースを制しました。これは、シーズン8チャンピオンである彼にとって、2022年モナコ以来の勝利となります。
ベルギー人ドライバーのバンドーンは、PIT BOOST(ピットブースト)でのピットストップ後に、日産のオリバー・ローランドに対して30秒以上のリードを築き、日産のホームレースとなるこの一戦で優勝し、マセラティMSGレーシングに今季初勝利をもたらしました。

チームの作戦は、使用可能エネルギーを早い段階で一気に使い切ることで、義務付けられたピットブーストストップを早めに行い、その後にレースが中断されることを期待するというものでした。この戦略は、東京ビッグサイトでの難しい雨天コンディションでは、レースの中断が起こる可能性が高いため、より効果的と見られていました。

予想通り、昨年のTokyo E-Prixの優勝者マクシミリアン・ギュンターが技術的なトラブルに見舞われ、車両の回収が必要となったため、レッドフラッグが掲示されました。この結果、バンドーンのPIT BOOSTストップは事実上“無料”となり、他のドライバーたちはピットインを済ませていなかったため、レースはスタンディングスタートによって再開され、全体の隊列もリセットされることとなりました。
ポールポジションからスタートしたオリバー・ローランドは、序盤は純粋な速さで集団を圧倒していましたが、最終的にはマセラティMSGレーシングの戦略的な一手によって、表彰台の頂点に立つという彼の望みは打ち砕かれる結果となりました。

20歳のテイラー・バーナードは、フリー走行1回目で激しくクラッシュした16コーナーの外側から果敢なオーバーテイクを決め、NEOMマクラーレンのドライバーとしてトップ3入りを果たしました。これにより、彼は初のフォーミュラEのフル参戦シーズンにおいて4度目の表彰台を獲得しました。
モナコ勝者のセバスチャン・ブエミ(エンヴィジョン・レーシング)は4位でフィニッシュ。ダン・ティクタム(CUPRA KIRO)は今季最高位となる5位に入りました。エドアルド・モルタラは復活を遂げたマヒンドラ・レーシングにとって貴重なポイントとなる6位でレースを終え、トップ6を締めくくりました。

これらの結果により、ローランドはドライバーズ選手権でのリードをシーズン中盤としては、フォーミュラE史上、過去最大となる差まで広げ、2位のアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(タグ・ホイヤー・ポルシェ)に対して60ポイント差をつけています。また、チームランキングでは日産がポルシェを144対139でリードし、マニュファクチャラーズランキングでも225対179で日産が優位に立っています。
ドライバーのコメント
ストフェル・バンドーン(No.2、マセラティMSGレーシング)
「僕たちの作戦が本当にうまくいって、最高にうれしいよ!レース序盤にたくさんのエネルギーを使ってピットウィンドウを早く開くという、非常に大胆でアグレッシブな戦略だったんだ。それから、僕たちが最初にピットインして、レッドフラッグの影響で少しラッキーな展開になった。フィールドが再び密集したからね。再スタート後は、クルマを無事にゴールまで持ち帰るのがとても大変だった。エネルギーの管理をしながら、チームに無線で状況を伝え、完走に必要なエネルギーを確保することに集中していたよ。何が起きているかは完全に把握していたし、どこかの時点で自分が首位に立つと分かっていたから、あとはそのポジションを守り切るだけだった。正直言って、何度か慎重になりすぎたり、すべきでないミスを少ししてしまったけどね。それでも最終的にはしっかりフィニッシュできたし、作戦が報われて本当にうれしい。」
オリバー・ローランド(No.23、日産フォーミュラEチーム)
「自分たちにできることはすべてやったよ。これもレースの一部で、時にはこういうことも起きる。誰かが早めにピットに入る作戦に出るリスクは分かっていたんだ ― モナコでのニコ(ミューラー)のようにね。でも、フロント(先頭)からだと、それをやるのは明らかに無理なんだよ。ピットストップの運用方法についてはもう少し見直す余地があるかもしれないけど、正直なところ、僕自身はクルマのパフォーマンスを最大限に引き出せたと思ってる。レース前半はすごく速くて、最後の10周ではちょっと苦労したけど、それでも文句を言うつもりはないよ。勝利を逃したのが1回だけだったと考えれば、十分満足している。明日はピットブーストがないから展開はまったく違ってくるだろうし、予選がかなり重要になると思う。あとはレース中のアタックモードに向けて、いかに良いポジションを取るかにかかってくるね。…正直、明日のことなんてまだ何も考えてないよ!」
テイラー・バーナード(No.5、NEOMマクラーレン フォーミュラEチーム)
「正直言って、今朝のフリー走行2回目は素晴らしかったよ。あんな走りは予想していなかったし、僕自身、雨の中での走行経験はあまりなかったからね。実は今回が初めてのウェットセッションだったから、昨日からの流れを考えると信じられないくらいの進化だった。午後のレースは天候がひどくて、開催されるとはあまり思っていなかったんだ。それが、路面が乾いてレースができる状態になるなんて本当に驚いたし、そして何よりまた表彰台に上がれたのは信じられないくらい嬉しい。チームには感謝しかないよ。本当に、また表彰台に戻って来れて最高の気分だ。」
『ワイルド・スピード』のスター、サン・カンが東京に帰ってきた!


2025年 Tokyo E-Prix第8戦では、映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』で知られる俳優サン・カンが再び来日し、レースを楽しみました。彼はシーズン10で初めて東京のフォーミュラEを体験して以来の来場となり、今回はチェッカーフラッグを振る役を務めたほか、金曜日に行われた「インスピレーション・アワー」イベントにも参加。



このイベントは毎戦開催されており、地域社会との交流を深めるとともに、環境および社会的サステナビリティのベストプラクティスを伝えることを目的としています。
また、マイアミで行われた「フォーミュラE EVOセッション」でDS PENSKEから出走したコンテンツクリエイターのヴィニー・ハッカーが、かつての師匠であるマクシミリアン・ギュンターを応援するために来場し、同じくコンテンツクリエイターのジェット・アッシュフォードとともにレースを楽しみました。
そのほかにも、2007年『仮面ライダー電王』のカイ役や、2016年『ウルトラマンオーブ』のクレナイ・ガイ役で知られる日本の俳優・石黒英雄さんなど、さまざまな著名人が白熱のレースを観戦しました。
イベントの締めくくりとして、土曜日には伝説的なロックバンド 爆風スランプのサンプラザ中野くん・パッパラー河合がファンビレッジのステージでパフォーマンスを披露し、観客を大いに盛り上げました。

2025年Tokyo E-Prixにおけるサステナビリティおよび社会的インパクトの取り組み
再生可能エネルギーの使用:Tokyo E-Prixは、主に持続可能なHVO燃料(加水分解植物油)を含む再生可能エネルギーミックスによって運営されました。

Change. Accelerated. Live Tokyo presented by Bloomberg:フォーミュラEの思想的リーダーシップ・イベントプラットフォームである「Change. Accelerated. Live」がレース前日に東京で再び開催されました。会場はVIPホスピタリティエリアであるEMOTION CLUBで、モータースポーツ、サステナビリティ、政治、教育などの分野からの第一人者たちが集い、知見を共有しました。

地域住民参加型プログラム「Inspiration Hour」:フォーミュラEのコミュニティツアーには2,000人以上の地元住民や地域団体が参加し、パドックの裏側を見学しました。参加者はフォーミュラEや持続可能なモータースポーツの世界に触れるきっかけを得るとともに、映画『ワイルド・スピード』シリーズで知られるサン・カン氏による講演も受けました。

Better Futures Fund(ベター・フューチャーズ・ファンド):フォーミュラEは、東京社会福祉協議会が運営する児童養護施設を支援するために25,000ユーロ(約400万円)を寄付しました。この支援は、都内50以上の施設に恩恵をもたらし、若者たちの生活の質向上や将来的な可能性の創出を目的としています。
2025年Tokyo E-Prixにおける「FIA Girls on Track」アクティビティ
FIA Girls on Trackは、レースウィーク期間中に最大120名の若い女性を招待し、さまざまな体験プログラムを実施しました。参加者は、ワークショップ、eスポーツ体験、キャリアに関するトークセッション、ピットレーンウォークなどに参加し、モータースポーツや工学分野における教育とエンパワーメントを促進しました。

会場外イベントとして、最大120名の若い女性を対象とした体験型のEカート・マスタークラスも開催されました。

日系アメリカ人レーシングドライバー兼コンテンツクリエイターのハナ・バートン(Hana Burton)、XCRスプリントカップ北海道などで活躍するラリードライバーの織戸茉彩(Maaya Orido)が出演
2025年Tokyo E-Prixの視聴方法
第9戦は5月18日(日)に開催され、午前8時(現地時間)から唯一のフリー走行セッションがスタートします。その後、予選は10時20分、決勝レースは15時05分(いずれも現地時間)に予定されています。また、視聴に関する詳細は公式ウェブサイトの放送情報ページをご覧ください。
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フォーミュラEとABB FIAフォーミュラE世界選手権について
ABB FIAフォーミュラE世界選手権は、世界初の電気自動車によるFIA世界選手権で、カーボンニュートラルが認証された唯一のスポーツです。世界有数の都市の中心部でドラマチックなレースを展開し、世界をリードする自動車メーカーに電気自動車のイノベーションを加速させるためのモータースポーツプラットフォームを提供しています。フォーミュラEのチーム、メーカー、パートナー、放送局、開催都市は、このスポーツに対する情熱と、持続可能な人類の進歩を加速させ、人々と地球により良い未来をもたらす可能性を信じるという信念によって結ばれています。
トップページ https://www.fiaformulae.com 
Tokyo E-Prix https://www.fiaformulae.com/ja/calendar/tokyo 

ABBについて
ABBは、エレクトリフィケーションとオートメーションのグローバルテクノロジーリーダーであり、より持続可能で資源効率の高い未来の実現を目指しています。エンジニアリングとデジタル化の専門知識を結び付けることで、産業のパフォーマンスを高め、効率性、生産性、持続可能性を向上させ、優れた成果を生み出せるよう支援します。私たちは、これを「Engineered to Outrun」と呼びます。140年以上の歴史を有し、世界中に105,000人以上の従業員を擁するABBは、スイス証券取引所 (ABBN) および ナスダック・ストックホルム (ABB) に上場しています。
https://global.abb/ 

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