プレスリリース

JFEテクノリサーチの「受託分析サービス」でハイブリッド型ナノ3DX線顕微鏡「ApexHybrid-210TM」を活用した高精度ナノ3次元解析を提供

リリース発行企業:キヤノンマーケティングジャパン株式会社

情報提供:

キヤノンマーケティングジャパン株式会社(代表取締役社長:足立正親、以下キヤノンMJ)は、国内独占販売契約を締結しているSigray(シグレイ)社(Sigray, Inc.、本社:アメリカ合衆国カリフォルニア州ベニシア市、CEO:Dr. Wenbing Yun)製のハイブリッド型ナノ3DX線顕微鏡「ApexHybrid-210TM」が、JFEテクノリサーチ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:花澤 和浩、以下JFEテクノリサーチ)の「受託分析サービス」に採用されたことをお知らせします。JFEテクノリサーチは本装置を活用したサービスの提供を本格化しており、全固体電池や半導体パッケージなど大面積で複雑な構造を持つ先端材料に対し、高精度かつ短時間での非破壊解析を提供することで、研究開発の効率化や品質向上を支援します。

ApexHybrid-210TM

JFEテクノリサーチは、製造業向けに先端材料の分析・評価・解析・調査をワンストップで行う受託分析会社です。近年、全固体電池を代表とする電池分野や、半導体パッケージなどの電子デバイス分野において、高性能化や小型化、高容量化を実現するため、材料やデバイスの3次元構造化と多層化が発展しています。一方で、3次元・多層構造を持つ材料は、解析の過程で材料の切断処理を行う必要があり、試作〜性能評価〜破壊〜解析をくりかえす開発サイクルの長期化が課題となっています。また、切断した断面は局所観察にとどまり、材料の全体像を可視化する解析手段が求められていました。このような背景から、材料を切断せずに内部構造を細部まで短時間で確認できる「非破壊3次元解析技術」へのニーズが急速に高まっています。

キヤノンMJは、JFEテクノリサーチにSigray社製のハイブリッド型ナノ3DX線顕微鏡「ApexHybrid-210TM」を2026年1月に国内で初めて納入しました。JFEテクノリサーチでは、本装置を活用した「受託分析サービス」の提供を本格的に開始しています。

「ApexHybrid-210TM」は、Sigray社で特許取得済みの斜入射機構「精密角度ラミノグラフィ(Precision Angle Laminography, PAL)」と、直交入射の2種類の入射モードを搭載したハイブリッド型ナノ3DX線顕微鏡です。斜入射モードでは、最大直径300mm×厚さ20mmの大面積サンプルに対し、切断不要で高コントラスト・高解像度の観察を可能にします。また、直交入射モードにおいては、業界最高水準の空間分解能0.40μm以下を実現しており、サンプルの微細構造や微小欠陥も鮮明に可視化します。さらに斜入射モードと直交入射モードを併用することで、さまざまな形状・大きさの材料に最適な撮像を実現するとともに、内部構造観察が10〜100倍効率化します。これにより、全固体電池や半導体パッケージなどの研究開発において、内部構造の可視化や欠陥解析を効率的に行うことが可能となり、開発期間の短縮と品質向上を支援します。

今後もキヤノンMJは、「ApexHybrid」シリーズをはじめとしたX線顕微鏡・X線分析装置の提供を通じて、高度化する解析ニーズに応え、お客さまの研究開発やものづくりの革新に貢献していきます。なお、キヤノンMJは、2030年までに「ApexHybrid-210TM」の累積販売台数30台以上を目指します。

〈JFEテクノリサーチ株式会社 電池技術センター 副部長 大森さまからのコメント〉
数年前からX線CT装置の導入を検討しており、斜めCT専用機の性能の高さも実感していましたが、当社の受託分析ビジネスの中でどれだけニーズを満たせるか悩んでいたところでした。そこで斜めCTと直交CTの兼用機開発の案内をいただき、その機械的精度の高さに魅力を感じたため、導入を決めました。
メインターゲットとしている全固体電池の開発では、サブミクロンの内部構造やその変化が直接性能に関係するため、本機の能力に期待しております。今後、大型化のニーズには斜めCTを、一方で小型ラミネート型電池では直交CTの高品質画像で詳細解析を提供していきたい考えです。最先端の電子デバイスや複合材料の評価にも威力を発揮すると期待しております。

Sigray社製ハイブリッド型ナノ3DX線顕微鏡「ApexHybrid-210TM」を活用した解析事例

■電池分野:全固体電池の内部欠陥検出
- JFEテクノリサーチで試作した硫化物系全固体電池Alラミネート型セルにおいて、電池内で発生した試料のクラックを“ApexHybrid-210TM”の直交入射モードで可視化
- 正極層から負極層に向かってクラックの進展が確認でき、Voxelサイズ0.5μmの測定で、2μm程度以下の微細なクラックまで明瞭に検出


直交入射モードでの観察例

■電池分野:リチウムイオン電池向け黒鉛負極の高分解能観察
- 従来型リチウムイオン電池の黒鉛負極に対し0.09μm/voxelの高分解能観察を行い、0.3μm以下の微細構造を可視化


炭素負極の高分解能観察例

■電子デバイス分野:先端実装構造の非破壊評価
- 基板上のCPUを斜入射モードで測定し、試料内部のHybrid-bonding構造を非破壊で可視化
- 配線幅は2μm以下といわれる接合部の配線構造を明瞭に捉え、積層化技術が進展する中で数μmレベルの配線接合評価ニーズに対応できることを実証


斜入射モードでの観察例

〈JFEテクノリサーチ株式会社について〉

■一般の方のお問い合わせ先:
 産業機器事業部 第一営業部 営業第三課 03-3740-3399(直通)
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