JR高架下の秋葉原ラジオストアー(千代田区外神田1)が11月末、閉館することが明らかになった。
同館公式サイトによると、秋葉原ラジオストアーはGHQによる露店撤廃令を受け、神田須田町エリアの店舗を失った有志10人が集まり、さまざまな交渉を経て現在の地に出店。1950(昭和25)年3月に設立した。
昭和30・40年代に入り、朝鮮戦争の特需や高度経済成長などによる好不況を繰り返しながら急成長を経て、昭和50年代には組織を変更。各店舗を法人化し独立。同社はビル賃貸業に特化した。取扱商品はラジオ部品からオーディオ、アマチュア無線、パソコン部品に変化。近年は、ネット通販の台頭により店舗への来店客数が減少していたという。
同社は64年にわたり営業を続けてきた同館を11月30日に閉館すると発表。「現在も大きな変貌を遂げつつあるこの秋葉原に、今後新たな発展への願いと感謝を込め、ここに一つの時代の役割を終えることにした」という。
同館に入る9店舗は今後、移転して営業を続けていく。詳細は以下。
「さいとう」=秋葉原営業所に移転、「トヨデン」=閉店および通信販売を終了・福永電業とスズデンがネットショップで取り扱う、「マルモパーツ」=ネットショップで継続、「パーツランド」=東京ラジオデパート1階に移転、「シーアール」=本社のロジックデバイスに移転、「福永電業」=卸販売・通信販売をメーンに営業を継続、「ストア・ミズタニ」=閉店跡後の問い合わせなどをユニタスに移管、「コイズミ無線」=本店で営業を継続、「タカヒロ電子」=ネットショップと高槻無線内での店頭現金販売で継続。