秋葉原先端技術実証フィールド推進協議会は10月19日より、秋葉原を実証フィールド(テストベット/テストマーケット)として活用するプロジェクトを開始する。これに先立ち同16日、報道陣と関係者向けに発表会が行われた。
今回実施される実証実験は、街への来訪者や店舗に迷惑がかからないようリスクヘッジを行い、ユーザーも「ワクワク楽しめる」(同協議会)ことに配慮した以下の3つの取り組みで構成される。
日立製作所(総務省委託研究UAAプロジェクト)の「秋葉原不思議交流空間プロジェクト」では、秋葉原エリアで、RFID タグを搭載したカードを来訪者に配布し、街頭端末を通じ秋葉原の街に関わる店舗や、イベント、商品、公共情報などを、クイズなどで楽しみながら得られる技術・サービスを実証する。端末設置場所は秋葉原UDX、アソビットゲームシティ、石丸電気ソフト2を含む計6店舗。実施期間は10月19日~同28日と、11月16日~同30日。アキバ経済新聞も同プロジェクトにニュースの提供を行う。
NTTコミュニケーションズの「Compass Mark プロジェクト」では、秋葉原エリアで、コンパスデザインのIDマークを街中に貼付する。マークに付与されたプログラムを介して携帯ウェブにアクセスし、さまざまな情報の受発信が行える技術・サービスを実証する。実施は11月の数日間を予定。
総務省委託研究Ubilaプロジェクト(慶應義塾大学徳田研究室、東京大学森川研究室)の「Live Commerce Akiba プロジェクト」では、秋葉原エリアの店舗で、個々の商品に取り付けたユビキタスセンサーにより、消費者が実際手に取っている情報を入手し、注目されている商品のランキングを表示する技術・サービスを実証する。併せて、カードをかざすことで秋葉原の商品をさまざまな言語で説明を可能にするセンサーノードのデバイスの実証も行う。実施日は11 月29 日・30 日。
発表会の席上、同協議会の妹尾堅一郎代表理事(東京大学国際・産学協同研究センター客員教授)はプロジェクト実施にあたり、「秋葉原はテクノロジーに目が肥え、自分なりの遊び方を知っている人々が集まるり、開発者が提供したものをユーザーが使用し、新しい使い方を創造する『ユーザー起点型イノベーション』ができる街。オタクのイメージが強いが、元祖テクノロジーの街『秋葉原』で新しい技術を皆さんとともに実証できれば」と実証に期待を寄せる。
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