千代田区は「防災とボランティア週間」初日となる1月15日、「千代田区帰宅困難者避難訓練」を実施した。
区の総合防災訓練として7回目となる今回、昨年4月に「秋葉原駅周辺地区帰宅困難者対策地域協力会」が設立されたことから、初めて秋葉原駅周辺地区をメーン会場にして開催。多言語支援センターの設置や、大型ビジョンを活用した情報提供、秋葉原駅周辺混乱防止訓練など街の特性に応じた訓練を実施した。加えて、秋葉原から新宿中央公園までの約11キロの距離を歩いて帰る徒歩帰宅訓練も開催。帰宅コースを設け、参加者らは途中で給食・給水訓練やコンビニやガソリンスタンドなど帰宅困難者支援ステーションの確認を行った。
秋葉原駅西側広場には陸上自衛隊の野外炊具1号も出動。昼過ぎに訓練参加者に自衛隊による豚汁の炊き出しも行われた。
明治大学・東京大学森川研究室・鹿島建設産学連携プロジェクトは、ソフトバンクモバイル・ソフトバンクテレコム協力の下、iPhoneを災害訓練に活用する初の実験を展開。学生やボランティアに130台のiPhoneを貸し出し、「セカイカメラ」や、iPhoneユーザーの現在地を24人まで登録できる「Friend mapper」のほか、「Echofon for Twitter」などのアプリケーションを使い、より多くの安否確認や災害情報をすることで、被災者の誘導などに役立てるテストを行った。
同訓練に参加していた秋葉原近隣に勤める20代女性は「日本が地震大国であることや、ハイチ地震の件などもあり、危機感から参加した。防災意識を高めるよい機会になった」と話していた。