矢野経済が「オタク」市場調査 アイドル、ボカロ、サバゲー市場拡大傾向に

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 矢野経済研究所(中野区)が12月5日、2016年度の「オタク」市場に関する調査結果を発表した。

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 調査期間は今年9月~10月。データは、同社専門研究員による直接面談、電話・ファクスによるヒアリング、インターネット調査、文献調査を併用し算出した。

 同調査の「オタク」市場は、同人誌、プラモデル、フィギュアほか「オタクの聖地」秋葉原などで扱われることが比較的多いコンテンツや物販、サービスなど15分野。

 同社によると、2016年度のアイドル市場規模が1,870億円(前年度比20.6%増)で調査対象分野の中で最大。「ジャニーズ」「AKB48」グループのファン層が市場を支えるほか、「欅坂46」をはじめ複数のアイドルグループの台頭によって市場は拡大傾向となった。

 このほか、ボーカロイド(=前年度比4.3%増の96億円)、トイガン・サバイバルゲーム(=前年度比3.0%増の203億円)の市場規模が拡大傾向に。ボーカロイド分野は、「初音ミク」の登場から10年、さまざまなメディアミックス展開を通して市場が形成されライブ活動も大規模化。トイガン・サバイバルゲーム分野では、新規ユーザー層が増加していることから好調に推移しているという。

 一方、コスプレ衣装は前年度比10.3%減の390億円。ハロウィーンなどのイベントを通して定着してきているが、低価格化が進んでいることから市場は縮小傾向となっている。

 恋愛ゲームについては、7.9%減の150億円。女性向けコンテンツが市場をけん引してきたが、類似コンテンツや新規ユーザーの頭打ち感から縮小傾向にあるとみている。

 アダルトゲームは前年度比4.5%減の168億円。ダウンロード販売が増加傾向にあるものの、パッケージ販売を補完するまでには至らなかった。

 メイド、コスプレ関連サービスも、前年度比3.4%減の111億円。顧客層の拡大に成功している大手企業は堅調であるものの、従来型の店舗を運営する企業は業態を変更するなど、厳しい状況にあるという。

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